ワックスとコーティングの違い
今大流行と言っても過言ではないコーティングと、昔から多くの方に愛用されているワックスとの違いをお話したいと思います。
まず、ワックスについてです。
ワックスは様々な有機物質が混ざっており、分子同士が完全に結合しておらず、結合が弱くなっています。分子同士が完全に結合されていないので、分子間の隙間を通り汚れなどが塗装面に直接付着します。
そして、洗車時に塗装面に付いた汚れを擦るように取るので、目に見えないレベルで傷つけてしまいます。
始めは目に見えないレベルですが、繰り返しているうちに非常に薄い線傷が、特に黒色の車などでは見えるようになってきます。
しかし、何も施さないよりはワックスを塗った方が断然綺麗に保たれます。
昔はボディーの状態を良く保つ技術はワックスが限界だったのです。
そして、このワックスに代わるボディーを傷つけないものはないのか、という事でコーティングというものができたのです。
コーティングは全て同じ無機質の分子なので、分子同士の結合が非常に強く、そして隙間なくボディーに定着するので塗装面に直接汚れが付くという事はありません。
薄い被膜がボディー全体を覆っているので汚れは全てその被膜の上に乗り、洗車も非常に楽になります。
そして、ボディーを直接脅かすこともほとんどありません。
また、紫外線、酸性雨、黄砂などの攻撃もコーティング被膜がカットしてくれるので、直接ボディーを傷めることはありません。
このようにボディーを守ることに関しては、少し近年のコーティングの方が勝っております。
艶、輝き、水弾きにつきましては、ワックスもコーティングも抜群に良いので、ほぼ同じです。
上ではワックスが悪く、コーティングが良いという表現になってしまっているかもしれませんが、ワックスも非常に良い商品です。
その証拠に、ワックス愛用者は今でも非常に多くおられます。
それは、ワックスのあの異質の艶、輝きを一度味わってしまったからです。
どちらが、良い悪いはありませんので、ご自分に一番合った方法でお車のお手入れをされてはどうでしょうか。